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フィギュアスケート競技の見方Figure skating

フィギュアスケート

フィギュアスケート競技の概要

 フィギュアスケート競技にはオリンピック種目となっている男女シングル・スケーティング、ペア・スケーティング、アイス・ダンスの4種目と、その他にシンクロナイズド・スケーティングがあります。国民スポーツ大会では、男女のシングル・スケーティングのみが行われます。シングル・スケーティングでは、ショート・プログラム(SP)、フリー・スケーティング(FS)の順で行います。各種別の予選を通過した県代表2名が参加し、ショート・プログラムは全競技者が行い、上位24位までの選手のみが、フリー・スケーティングを演技することができます。

シングル・スケーティングの内容

シングル・スケーティングは、ショート・プログラムとフリー・スケーティングの合計得点で競われます。

  • ショート・プログラム
     3つのジャンプ、3つのスピン、1つのステップ・シークェンスから構成され、合計7つの決められた必須要素を2分40秒±10秒で演技をします。
  • フリー・スケーティング
     選手は自由に選択した音楽に合わせて演技をします。ボーカル(歌声)の入った音楽を使うこともできます。プログラムの演技時間は、成年男子、成年女子は4分±10秒、少年男子、少年女子は3分30秒±10秒です。音楽に合わせて7つのジャンプ、3つのスピン、少年はコレオグラフィック・シークェンスを、成年はステップとコレオグラフィック・シークェンスをバランス良く入れて演技します。

審判と採点方法

  • 技術役員とレフェリー、ジャッジ
     ISUジャッジング・システムは、「実施された要素として何をやったか、その難度レベルはどうだったか」を判定する技術役員と、「要素の出来栄え、プログラム・コンポーネンツ」を評価するジャッジとに分かれています。技術役員は、テクニカル・コントローラー1名、テクニカル・スペシャリスト2名の3人で構成され、コントローラーは実施要素の認定等に関する責任者です。違反要素/動作または転倒に対する減点を行う仕事もあります。スペシャリストは、スケーターが要素を実行するごとにその要素の名称と難度レベルをコールします。この3人が実施された要素と難度レベルを判定します。疑わしい場合は演技終了後にビデオで確認して判定します。要素はデータ・オペレーターによって入力され、ジャッジの手元にあるパソコン画面に表示されます。ジャッジはその要素の出来栄えをGOEで判断します。それに加えて、プログラム・コンポーネンツの評価もします。競技の進行に責任を持つのはレフェリーの仕事です。コスチュームの違反は、ジャッジ全員とレフェリーを含めたパネルの過半数の判定により、1.0の減点を適用します。50:50に票が割れる場合には、減点は適用しません。
  • ISUジャッジング・システム(IJS)
     ISUジャッジング・システム(IJS)は、これまでジャッジが頭の中で総合的に行ってきた判断の内容を細分化してすべてを数字に置き換え、決められた方法で算出された数字の合計値により順位を決めるものです。したがって、ジャンプやスピン、ステップといった技術的な要素にはそれぞれ難易度に応じた基礎値の点数が決まっています。
     ジャンプは種類と回転数で難易度が決まりますが、スピンとステップは、内容によって難易度を5段階に分けて設定しています。スピンは、フライング・スピンのはっきりとわかるジャンプがない、スピン・コンビネーションは2種類の基本姿勢しかない場合は厳しく判定されます。ジャッジズ・ディテール表に“V”という記号で表され(例CCoSp4V)、基礎値が下がります。同じ難易度の要素でも、失敗したものと成功したものとでは実際の価値が異なりますので、ジャッジは要素の出来栄えを、0をベースとしてプラス5からマイナス5までの11段階で評価し(これをGOE Grade of Execution と呼んでいます)、その評価にしたがって基礎値に加点したり減点したりして、実際に実施された個々の要素の価値点が決定されます。これらを合計したものが“総要素点 TES トータル・エレメンツ・スコア”と呼ばれるもので、演技の終了後に表示されます。失敗の多い演技だと、これが予定要素の基礎値の合計よりも低くなり素晴らしい演技をすると高くなります。一方、プログラムの構成や音楽の表現などは、プログラム・コンポーネンツと呼ばれる3つの項目に細分化されます。その3つとは「構成(CO コンポジション)、演技(PR プレゼンテーション)、技術(SK スケーティング・スキル)」それぞれの項目ごとに0.25刻みの10点満点で採点されます。このプログラム・コンポーネンツの合計点にあらかじめ定められた係数(男子では、SP=1.67、FS=3.33、女子はSP=1.33、FS=2.67)をかけたものを加えます。これが“総構成点(PCS トータル・プログラム・コンポーネンツ・スコア)”と呼ばれるもので、演技終了後に表示されます。ルール違反があれば減点(Deduction ディダクション)します。転倒も減点されます。そしてこれらの計算結果が、そのスケーターのその競技部分の得点合計(TSS 競技得点)になります。

ショート・プログラムの得点例

P1 Name Nation TSS= TES+ PCS+ CO PR SK Deduction StN
1 CHIKAKO JPN 65.76 35.50 30.26 7.80 7.30 7.65 0.00 #6
2 MAYA JPN 65.23 35.70 29.53 7.65 7.10 7.45 0.00 #4
3 REIKO JPN 61.93 34.20 27.73 7.15 6.70 7.00 0.00 #2
4 MARI JPN 55.86 28.80 28.06 7.30 6.75 7.05 1.00 #3
5 HONOKA JPN 55.20 28.60 27.60 7.15 6.60 7.00 1.00 #1
6 YUI JPN 50.27 23.00 27.27 7.20 6.55 6.75 0.00 #5

 これらの得点は、完全に絶対的な評価なのでショート・プログラムとフリー・スケーティングの得点をそのまま合計して最終順位を決定します。もし同点なら、フリー・スケーティングの得点の高い方を優先します。最終成績には、点数の差が重要な意味を持っています。

課題

  • ショートプログラム

    ISUシニア課題

    滑走時間 2分40秒±10秒 成年男子 成年女子
    a)アクセル系のジャンプ ダブルまたはトリプル・アクセル
    b)単独のジャンプ トリプルまたはクワド・ジャンプ トリプル・ジャンプ
    c)ジャンプ・コンビネーション 2+3、3+3、2+4、3+4 2+3、3+3
    ソロ・ジャンプと異なるもの
    d)フライング・スピン あらゆるタイプのフライング・スピン
    着氷後最少8回転
    e)スピン 足換え1回のみのキャメル
    またはシット・スピン
    レイバックまたは
    サイドウェイズ・リーニング
    あるいは足換えなしの
    シット/キャメル・スピン
    フライング・スピンのランディング・ポジションとは異なるもの
    各足最少6回転(合計12回転) 最少8回転(規定の姿勢で)
    f)スピン・コンビネーション 足換え1回のみ、少なくとも2種類の基本姿勢
    各足最少6回転(合計12回転)
    g)ステップ 氷面を十分に利用したステップ・シークェンス

    ISUジュニア課題 2023~2024年

    滑走時間 2分40秒±10秒 少年男子 少年女子
    a)アクセル系のジャンプ ダブルまたはトリプル・アクセル ダブル・アクセル
    b)単独のジャンプ ダブルまたはトリプル・ルッツ
    c)ジャンプ・コンビネーション 2+3、3+3 2+2、2+3、3+3
    ソロ・ジャンプと異なるもの
    d)フライング・スピン フライング・シット・スピン
    着氷後最少8回転
    e)スピン 足換え1回のみの
    キャメル・スピン
    レイバックまたは
    サイドウェイズ・リーニング
    あるいは足換えなしの
    キャメル・スピン
    各足最少6回転
    (合計12回転)
    各足最少8回転
    (規定の姿勢で)
    各足最少6回転(合計12回転) 最少8回転(規定の姿勢で)
    f)スピン・コンビネーション 足換え1回のみ、少なくとも2種類の基本姿勢
    各足最少6回転(合計12回転)
    g)ステップ 氷面を十分に利用したステップ・シークェンス

    【説明】
     ショート・プログラムは、7個の必須要素と、それらをつなぐステップおよび/またはムーブメントから構成されます。要素の演技順序は、選手の自由です。必須要素の内容は、表のとおりです。要素の均等な配分を促すため、プログラム後半(1分20秒以後)に行われた、ジャンプ要素のうち、最後の一つのみ、ジャンプ要素は1.1倍されます。また2分50秒後に開始された要素は、省略とみなされます。

    ① ジャンプ
    a)で行った同じジャンプは、b)のソロ・ジャンプで繰り返すことはできません。 b)ジャンプ・コンビネーション:コンビネーションを構成するジャンプは同種類でも異種類でも良いが、しかし単独ジャンプで行ったジャンプとは異なる種類でなければなりません。成年男子では、ジャンプ・コンビネーションでクワド・ジャンプを行った場合、ソロ・ジャンプとして異なるクワド・ジャンプを含むことができます。同一のジャンプがソロ・ジャンプとして行われ、かつジャンプ・コンビネーションの一部としても行われた場合、これらのジャンプ要素のうち、後から行われたものはカウントされません。(後に行われたものがジャンプ・コンビネーションの一部として行われた場合、繰り返し要件に違反する個々のジャンプのみがカウントされません)

    ② スピン
     単一姿勢のスピン、スピン・コンビネーション、足換えの前後に少なくとも3回転無いスピンは、スピンの要求を満たしているとはみなされず、カウントされません。フライング・スピンを除き、スピンはジャンプから始めてはなりません。スピン終了時のアップライト・ポジションは、もう1つのポジションとは見なされず、そこで行われた回転は要求される回転数には数えません。1つのポジションについて最少2回転が要求されています。この要件が満たされなかった場合、そのポジションはカウントされず、無かったものとみなされます。スピンに入る際にスケーターが転倒した場合、転倒に続いて直ちに単純なスピンまたは回転動作を時間調整のために行うことが許されています。このスピン(回転動作)は、要素としてカウントされません。

  • フリー・スケーティング
     ジャンプ・スピン・ステップを自由に組み合わせて滑りますが、バランスのとれたフリー・スケーティングの構成が必要になります。

    ISUシニア課題

    滑走時間 4分±10秒 成年男子 成年女子
    ジャンプ 最大7
    1つはアクセル・タイプのジャンプを含む
    アクセルを含む、いかなるダブルジャンプは
    (単独でも、コンボ/シークェンスの一部としても)2回まで
    トリプル、クワドの2種類のみ
    コンボ/シークェンスで繰り返し可能
    その内クワドは1種類のみ繰り返すことが出来る
    単独として繰り返された場合には+REPが付く
    ジャンプ・コンボ、ジャンプ・シークェンスは3つまで可能
    ジャンプ・コンボ、ジャンプ・シークェンスのうち
    1つだけ3個のジャンプ可能
    スピン 最大3
    スピン・コンビネーション
    フライング・スピンまたはフライング
    ・エントランスのスピン
    1種類ポジションのスピン
    コンボは最少10回転、それ以外は最少6回転
    ステップ 氷面を十分に利用したステップ・シークェンス
    コレオグラフィック
    ・シークェンス
    形状には制約がないが、明らかにそれとわかるもの
    2回転までのジャンプ、スピンを含むことができ、
    BOXを占めない
    レベルはフィックス、GOEのみで評価される

     *スピンのポジションとして認められるには2回転必要

    ISUジュニア課題

    滑走時間 3分30秒±10秒 少年男子 少年女子
    ジャンプ 最大7
    1つはアクセル・タイプのジャンプを含む
    アクセルを含む、いかなるダブルジャンプは、
    (単独でも、コンボ/シークェンスの一部としても)2回まで
    トリプル、クワドの2種類のみ、コンボ/シークェンスで繰り
    返し可能、その内クワドは1種類のみ繰り返すことが出来る
    単独として繰り返された場合には+REPが付く
    ジャンプ・コンボ、ジャンプ・シークェンスは3つまで可能
    ジャンプ・コンボ、ジャンプ・シークェンスのうち
    1つだけ3個のジャンプ可能
    スピン 最大3
    スピン・コンビネーション
    フライング・スピンまたはフライング
    ・エントランスのスピン
    1種類ポジションのスピン
    コンボは最少10回転、それ以外は最少6回転
    コレオグラフィック
    ・シークェンス
    形状には制約がないが、明らかにそれとわかるもの
    2回転までのジャンプ、スピンを含むことができ、
    BOXを占めない
    レベルはフィックス、GOEのみで評価される

     *スピンのポジションとして認められるには2回転必要

    【説明】
     ジャンプ・スピン・ステップを自由に組み合わせて滑りますが、バランスのとれたフリー・スケーティングの構成が必要になります。要素の均等な配分を促すため、プログラム後半(少年は1分45秒以後、成年は2分以後)に行われた、ジャンプ要素のうち、最後の3つのジャンプ要素は1.1倍されます。また許された滑走時間以後(少年は3分41秒以後、成年は4分11秒以後)に開始された要素は、省略とみなされます。

    ① ジャンプ
     ジャンプ要素とは、単独のジャンプ、ジャンプ・コンビネーション、ジャンプ・シークェンスを指します。単独のジャンプの回転数は自由です。いかなるダブルジャンプも(ダブル・アクセルを含む)もシングル・フリー・スケーティングにおいて(単独のジャンプ、ジャンプ・コンビネーション、ジャンプ・シークェンスの一部として)2回を超えて行うことはできません。すべてのトリプルとクワド・ジャンプのうち2種類だけを2回行うことができます。その内クワド・ジャンプは1種類のみ繰り返すことができます。これらのいずれかがコンビネーションまたはシークェンスの中で行なわれる場合は、どちらも通常どおりに評価されます。どちらも単独で行なわれた時は、2度目の単独ジャンプは本来の基礎値の70%となります。(+REPがつく)フリープログラムには、最大で3回までのジャンプ・コンビネーション、または2回のジャンプ・コンビネーションと1回のジャンプ・シークェンスを含めてもよいです。1つのジャンプ・コンビネーションまたはジャンプ・シークェンスには最大3個までのジャンプを含んでよく、残りの2つは最大2個までのジャンプとします。ジャンプ・シークェンスとは2つまたは3つのジャンプからなるもので(回転数に制限はない)、第2および/または第3ジャンプがアクセル系ジャンプであり、第1/第2ジャンプの着氷カーブから直接の踏み換えでアクセルジャンプの踏み切りカーブに移るものを指します。フリープログラムでは、プログラム後半に行われたジャンプ要素のうち、最後の3つのジャンプ要素のみ1.1倍されます。

    ② ジャンプ、フリップとルッツ
     間違ったエッジでジャンプが開始されたのが明らかな場合には、テクニカル・パネルは間違ったエッジでの踏み切りであることをジャッジに示し、各ジャッジはそれに従いGOEを減点しなければなりません。

    ③ スピン
     すべてのスピンは、異なる種類でなければなりません。(要素記号が異なっていることが必須です。同じ要素記号のスピンの繰り返しは、カウントされません。)スピンは、要求された最少回転数がなければなりません。スピン・コンビネーションは最少10回転、それ以外のスピンは最少6回転数が必要です。

    ④ ステップ
     ステップ・シークェンスは、要求される形状はもはや存在はしません。しかしながら、ステップ・シークェンスは、はっきりと認識できるものであり、氷面のほぼ全体を活用して行わなければいけません。

    ⑤ コレオグラフィック・シークェンス
     コレオグラフィック・シークェンスは、スパイラル、アラベスク、スプレッド・イーグル、イナ・バウアー、ハイドロブレーディング、最大2回転までのあらゆるジャンプ、スピンなど2つ以上の異なるムーブメントから構成されます。2つ以上のムーブメントのつなぎにはステップやターンを使うことができます。コレオグラフィック・シークェンスに含まれるリストにある要素はコールされずボックスを占めません。パターンは制限されませんが、シークェンスがはっきりと分かるものでなければなりません。

都道府県の成績算定方法

 各種別(成年男子、成年女子、少年男子、少年女子)ごとに、参加した全員の順位が決定されると、その順位の逆転法によって個人得点を与え、チーム(2名)の合計点の昇順で都道府県の順位が決定します。同点の場合は、個人成績の良い選手を含むチームを上位とします。都道府県の競技得点は、下記のように与えられます。

1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位
24点 21点 18点 15点 12点 9点 6点 3点